本連載 書籍版のご案内
この連載を再構成した電子書籍『カピバラ教授のアディショナルタイム ~正解は知らない。でも、ピッチに立つ。』が、2026年9月28日に刊行となりました。医書.jpで好評発売中です。ぜひご覧ください!
身の危険を感じる暑さが続き、大学から病院まで歩く間に幾度か気が遠くなるような感じがします。皆さん、お元気でいらっしゃいますか。先日、韓国語のお勉強をしている時に、韓国の諺「虎に噛まれ連れ去られても気を確かに」というのを知りました。危機一髪、あわやの時も精神さえしっかりもっていれば、生きるチャンスも見つけられる、という意味だそうです。虎に噛まれても、というメタファーがあまりに印象深かったので皆さんと共有しようと思います、ってこれで終わっては過去最短のアディショナルタイムになってしまいます。
なぜこの諺に心が動いたのか、それはカピバラが最近、身体拘束縮小のことを考え続けているからです。というわけで、今回は身体拘束の話に取り組んでみようと思います。
ついさっき最短と言っておきながら、一回では終わらない予感…(冒頭から episode 1 とか言っちゃってるし)。
身体拘束いまむかし
超高齢社会の進展に伴い、入院患者の平均年齢が上がったこと、相対的に認知症のある方への治療の機会が増えたこと、これらとともに、治療が高度化しかつ医療費の抑制が意識されるようになり、短期間に集中的に治療が行われるようになったこと、これに伴い医療者の仕事の密度が格段に上がったことなどが、日本の病院における身体拘束の背景としてあると思います。1990年代までの医療は各駅停車の電車に乗っているようなもので、入院してから手術や治療の開始までに1週間以上の余裕があったのに、今では新幹線どころか、国内線飛行機に乗っているみたいですからね。



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