本連載 書籍版のご案内
この連載を再構成した電子書籍『カピバラ教授のアディショナルタイム ~正解は知らない。でも、ピッチに立つ。』が、2026年9月28日に刊行となりました。医書.jpで好評発売中です。ぜひご覧ください!
皆さん、年末の慌ただしさが落ち着きつつある頃でしょうか。起承転結という言葉がありますが、このたびの世界一周の出張旅を振り返ると、アラバマが起、レスターとドーハが承だとしたら、南アフリカとベトナムが転、そして結はメルボルン。そして一周したら元の場所に戻ってくる。そんな旅の本当の終わりは、朝起きて「ここはどこだっけ? いま何時だっけ?」という見当識の障害がなくなった時でした。
というわけで、ドーハの悲劇で終わった前編。予告どおり、今回は世界一周出張旅の後編でございます。
ブルームフォンテインのホウレンソウ
さて、カピバラ一行、全員がアフリカ大陸上陸は初めてでした。そのため、なんだかステレオタイプなアフリカ観で頭の中がいっぱいでござった。白状すると「アパルトヘイトの国、南アフリカ」「ライオンがその辺を走り回っている南アフリカ」というような考えがあったでござる。
ヨハネスブルグのタンボ国際空港から小さい飛行機に乗り換えて、ブルームフォンテインに到着です。2010年のサッカーワールドカップ南アフリカ大会で、日本代表が初戦をカメルーンと戦い1対0で勝利を収めた場所です。ここにフリーステート大学という総合大学がありまして、アフリカのIPEが熱く盛り上がる起点となったところです。この大学からまっすぐな道をひたすら100kmほど行くと、小さな村があります(お察しのとおり、道端にライオンはいませんでした。でもダチョウが走ってた!)。ここがこの大学のIPEサイトであるコミュニティクリニックがあるところです。この大学のIPEは、コミュニティクリニックでの4年生の診療参加型IPE1週間一本勝負。亥鼻IPEが1年時からクラスルームIPEで積み上げていく知識と理論と態度を、実地で1週間で特訓するのです。地域住民への糖尿病教室を柱とした健康支援が主なコンテンツです。近隣の病院は資金不足と人員不足で病棟の8割を閉鎖しており、このコミュニティクリニックが最初で(ほとんど)最後の健康支援の砦となっています。学生は健康関連専門職の即戦力として期待されています。





