本連載 書籍版のご案内
この連載を再構成した電子書籍『カピバラ教授のアディショナルタイム ~正解は知らない。でも、ピッチに立つ。』が、2026年9月28日に刊行となりました。医書.jpで好評発売中です。ぜひご覧ください!
暑さ寒さも彼岸まで。今年の猛烈な暑さもなんとかお彼岸でつじつまを合わせるかのように気温も急降下しまして涼しくなり、人心地つきましたね。読者の皆さまも、今年もあと3ヵ月となり、一年のエンディングに向けて、全力疾走のご準備も万全のことと拝察申し上げます。
今回の原稿でこの連載も30回を迎えました。ここまで続けてこられたこと、読者の皆さまあってこそのことと感謝の気持ちでござる。そんな節目にカピバラ、カピバラジュニアの結婚式やら世界一周出張(旅行じゃないよ!)などを控えておりまして、自分都合ですけども、来月の連載はお休みをいただきます。いろんな仕事を同僚にお任せし、またリフレッシュして戻ってきたいと思っています。ということで、今回は、「任せる」ということについて書いてみます。
すべてを背負って決める覚悟
先日のフクダ電子アリーナ(通称フクアリ)でのレノファ山口戦で、ジェフ市原千葉の背番号10番・小森選手がハットトリック(一人の選手が1試合で3得点以上決めること)を達成しました。これは19番・岡庭選手がサイドから相手をフェイントでかわしてペナルティエリア内に侵入し、それを止めようとしたレノファ山口の選手に倒されファウルとなり、ペナルティキック(PK、ペナルティマーク上にボールを置いてそこから直接ゴールを狙ってキックする)となったことから生じたものです。
その時点ですでに2点決めていた小森選手が、倒された岡庭選手にPKを蹴らせてほしいとお願いに行きました。でも岡庭選手は自分のチャレンジで獲得したPKを小森選手に任せたくありません。ほかの選手たちも駆け寄り、仲裁に入りますが、なかなか岡庭選手は納得できません。PKは誰が蹴ってもいいんですけど、誰が蹴るのかは事前に宣言する必要があります。審判も相手選手も早く決めるようにプレッシャーをかけます。大卒2年目で現在J2で得点王争いをしている小森選手にはプロサッカー人生初のハットトリックがかかっていますし、岡庭選手だってシュートを決めれば記録がつきますし、どっちの気持ちもわかる。カピバラ、ハラハラドキドキしつつ見守っておりました。数分後、岡庭選手はようやく小森選手に任せることを自ら決めることができたようでした。岡庭選手と幼馴染の44番・品田選手も駆け寄って、岡庭選手の頭をぽんぽんしてなだめます。そして、小森選手が蹴ることになりました。


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