本連載 書籍版のご案内
この連載を再構成した電子書籍『カピバラ教授のアディショナルタイム ~正解は知らない。でも、ピッチに立つ。』が、2026年9月28日に刊行となりました。医書.jpで好評発売中です。ぜひご覧ください!
カピバラは11月の初旬、出張でカタールのドーハに行っておりまして、仕事のかたわら中東の文化を大満喫して帰国しました。平均気温30℃の砂漠気候からいきなり初冬の日本帰国で、20℃近い気温の落差に心身の順応が遅れ、この原稿を書くのも遅れたでござる。環境への適応って難しいですよね。ということで今回は、「自律」をめぐる環境の変化と高度な実践と専門職的自律の話を書いてみたいと思います。
「専門」に含まれる二つの意味
看護職の専門領域(specialty)はどんどん増えています。看護職の内部も社会的分業が進んでいるのですね。社会的分業は労働の細分化につながるので、「これが専門です」という表明は、「これ以外は専門じゃないので得意ではありません」と言うことと裏表ということになります。細分化された専門領域はそこで取り扱われる知識や技術が深くなるため習得に時間を要します。そのため広くいろんなことをカバーできなくなるんですね。カバーする領域が狭くなることにより、患者さんから見れば「皆さんいろいろ言いますけど、けっきょく今の私に必要なケアはだれがやるの?」という状況を招くようになりました。そのため専門職連携教育(IPE)/専門職連携実践(IPCP)が生まれたのです。specialtyが高まるほど、自分がカバーできる範囲は狭くなるから、専門職連携実践能力をもってお互いに患者さんのケアに穴が開かないようにしましょうということですね。





