この連載は2026年7月24日にPHP研究所より『やさしくておそろしい 法哲学講義 生命の価値はみな等しいのか』として刊行されました。ぜひご覧ください。

健康やQOLのような福利は、いかなる者にとっても常に望ましいもの、多くあればあるほど好ましいものと、しばしば前提にされているように思われる。医療や看護の実践も、この前提を常識としているのではないだろうか。しかし、常識と聞けば、格好の獲物だと喜んでやってきて、それをかき乱す(それゆえに多くの善良な常識人から嫌われる)のが、哲学者である。福利は、本当に無条件の善なのか。福利が、その享受の多さゆえに、倫理的に問題視されることがあるのではないだろうか。



_1695266438714.png)
_1695266438714.png)
