実習では、看護学生が理論と実践を結びつけ、具体的なケア技術を実施することが重要です。ここでは、母性看護学実習の事前学習に活用できる技術参考書『根拠がわかる母性看護技術[Web動画付]』を紹介します。

　本書では、豊富な写真や動画を活用し、実際のケアシナリオを視覚的に体験できるよう工夫されています。これにより、学生は実習前に実践シーンをイメージしやすくなり、実習中の学びが深まります。また、限られた臨地での実習時間を最大限に活かすために、各場面で最大限の学びができるよう、実習場面を想定した構成とし、事前にイメージ化を図れる工夫が多く取り入れられています。

　また看護学生のコミュニケーション能力の低下に対し、他の類書にはない特徴として、看護学生が必ず実施すべき受け持ち対象者への挨拶や実習指導者への報告方法や、ケアに伴う対象者への声かけ例、さらに昨今の周産期医療・看護の特徴である外国人妊産婦とのコミュニケーションの方法なども紹介しています。本書の内容は、学生のコミュニケーションのサポートになるものと思います。

　本書は母性看護教育におけるさまざまな課題に対して、実践的かつ理論的な支援を提供するために編集・執筆されています。詳しくはぜひ直接『母性看護技術』をお読みいただければと思います。現代の母性看護教育が直面する課題に対応し、学生の実践力を高めるために、教科書としてもご活用いただければ幸いです。